青春の思い出を刻む“学び舎(や)”。光に包まれた教室、黒光りする廊下、緑に囲まれたキャンパス・・・・それぞれに個性を放つ学校建築は、日本の風土に根ざした独自の美意識で作り出され、国の重要文化財に指定されている貴重な建物も数多い。各地に残る美しい学び舎をたずね、その魅力を紐解く。
▼昔懐かしい木造校舎も、モダンなデザインの校舎も、数多くの窓があり、たくさんの「光」を採り入れているのが共通した特徴。そこには、明治時代から続くある“法則”の存在があった。日本の学校建築の変遷を追いながら、知られざる知恵と工夫に迫る。
▼世界的建築家が作った美しいキャンパスに注目。フランク・ロイド・ライトの東京「自由学園明日館」、W・M・ヴォーリズの兵庫「神戸女学院」。見どころは、美しい建物や装飾だけでなく、そこに隠された“メッセージ”だという。校舎に秘められたものとは一体?
▼関東大震災後、復興事業として東京に建てられた「復興小学校」。一見、シンプルな鉄筋コンクリート造りの学校には、機能にもデザインにも震災の教訓を生かした工夫が施されていた。強くて美しい校舎の魅力を紹介する。
▼東日本大震災から6年、この冬、被災地に完成した宮城「宮野森小学校」。木の香り漂う木造校舎には、耐震性と子供たちが安心できるデザインが共存した、最先端の学校の姿があった。復興を目指す学び舎に込められた願いを追う。